猫の症状「鼻水が出る・くしゃみが止まらない」

猫の症状「鼻水が出る・くしゃみが止まらない」

猫の健康状態は鼻を見ることで、ある程度把握できます。健康な猫の鼻は、睡眠中や寝起きのときでは、やや乾いていますが、起きているときは柔らかくなめらかで、適度に湿っています。しかし多量の鼻水を垂らしていたり、くしゃみが止まらない場合は風邪や鼻炎が考えられます。

【考えられる主な原因】
 猫風邪(ウイルス性呼吸器感染症)
 クリプトコッカス症
 感染症
 鼻炎
 副鼻腔炎
 鼻の中のガン・異物
 流涙症
 アレルギー

【食事を残す回数が増えてきたら危険信号】
涙や鼻汁が出る、くしゃみが止まらない、といった症状のほとんどが風邪です。猫風邪の代表的なウイルスは「猫ヘルペスウイルス」と「猫カリシウイルス」の2つです。猫風邪にかかってしまうと、食欲が減退していくので食事を残しがちになって、頻繁にくしゃみや鼻水を垂らします。対処が遅れてしまうと、脱水症状や肺炎を起こして死亡に至るケースも少なくありませんので、鼻水やくしゃみに加えて食事を残しがちになった時は、速やかに動物病院へ連れて行き、獣医師に診てもらいましょう。

【病気を患っている猫が併発する病気】
病気を患っている猫が特に併発しやすいのが、クリプトコッカス症です。クリプトコッカスはカビやキノコの仲間で、感染した鳥の糞などに混入して様々な場所に運ばれます。地表や地中のあちこちに存在し、風によって撒き散らされ、鼻や口から吸い込むことによって感染します。健康な猫がクリプトコッカスに感染する可能性は極めて低く、病気を患っている猫や免疫力が低下している猫が特にかかりやすいです。症状としては、くしゃみ、鼻水に加え、鼻が腫れ、皮膚にしこりができることがあります。

【鼻炎は猫がかかりやすい重大な病気】
 鼻は外気に直接さらされるため、ウイルスや細菌、真菌などの病原体に侵されやすい場所です。また、煙や薬品などの刺激を受けやすいため、粘膜を刺激されて炎症を起こすこともあります。さらに、猫は犬よりも呼吸器感染症にかかることが多く、鼻炎になりやすいです。単純な鼻炎なら大きな問題になる事は少ないですが、ウイルスや真菌などが原因かも知れないので放っておかずに、きちんと動物病院で診察してもらう事をお勧めします。

猫の症状「呼吸がおかしい」

猫の症状「呼吸がおかしい」

猫は体全体を使って呼吸をしているので、酸素を肺へ充分に取り込めていないとうずくまって苦しそうにします。呼吸がスムーズに出来ない理由には、さまざまな原因が考えられますが、胸の辺りを骨折していたり、体の内側で内臓破裂を起こしているケースが主に考えられます。しかし、原因に関係なく、苦しそうに呼吸をしている様子は重体ですので、早急に獣医師の元へ連れていって診てもらいましょう。

【考えられる主な原因】
 痛み(骨折・外傷)
 呼吸器の病気(横隔膜ヘルニア、肺の腫瘍など)
 胸水、重度の腹水
 感染症(猫伝染性感染症、トキソプラズマなど)
 心臓の病気(心筋症、血栓症)
 貧血
 極度の緊張、ストレス
 熱中症

【呼吸の仕方で健康状態を確認】
健康な猫の呼吸は、胸とお腹が同じように膨らんで縮みます。ですが、呼吸困難に陥っている猫は、胸よりもお腹の方が膨らみます。この現象は、空気を肺へ充分に取り込めていないから起こります。猫は、呼吸することが難しくなることで、次第に元気がなくなり、むせる様な咳をする様になります。

【口で呼吸していたら要注意】
猫は口で呼吸するのが苦手な動物なので、基本的に口を開いて呼吸する(開口呼吸)ことがありません。興奮・緊張をした時や運動後は開口呼吸をすることがありますが、日常的に開口呼吸が始まった場合は注意が必要です。こうなると「呼吸が苦しくて、開口呼吸をするしか無いところまで追い込まれている」と考えてもよいでしょう。開口呼吸が目立つ場合は、すみやかに獣医師による診察してもらいましょう。

【熱中症にも注意して】
猫は足の裏から汗をかきますが、体から汗をかいて体温を調節することができません。猫も犬と同様にパンティング(口を開けてハアハアとする呼吸)をしますが、呼吸器のシステムが犬と違うため、長時間続けてできません。そのため、犬がパンティングするような暑さでも、猫はパンティングすることがありません。
しかし、部屋が高温になっていて、猫がぐったりしてあえぐような呼吸をし、耳、股の内側を触って、非常に熱いと感じられたら、熱中症の可能性がないわけではありません。短時間で回復傾向が見られるなら問題視しなくてもいいこともありますが、運動しすぎたわけでもないのにパンティングが見られる時には、注意した方が良いです。

【症状を悪化させないためにできること】
呼吸困難によって苦しそうにしている猫は、涼しくて静かな場所へ移してあげましょう。
夜行性である猫を落ち着かせてあげることができます。逆に、暑くてにぎやかな場所では、猫は息苦しくなってしまって症状の悪化に繋がるおそれがあります。猫が落ち着いてきたら動物病院へ連れて行って診てもらいましょう。

猫の症状「よく水を飲む」

猫の症状「よく水を飲む」

動物の体内は、水分が常に一定のバランスを保っている事が望ましいです。中でも猫は体内における水分利用効率が非常に高いため、人間や犬と比べて「水を飲む」という行為が少ないです。健康な猫は適度に水を飲み、適度に排尿します。しかし、あまり水を飲まない猫は泌尿器系の病気(尿路結石など)や脱水症状になりやすいとされています。一方で、水を飲み過ぎるようであれば病気の兆候があると考えられます。

【考えられる主な原因】
 糖尿病
 甲状腺機能亢進症
 慢性腎不全
 腎炎
 腎臓の腫瘍
 子宮蓄膿症
 乳ガン
 膵臓(スイゾウ)の病気

【よく水を飲むのは病気になる前の猫からのSOS】
猫が普段以上に水を飲む姿を見かけたとき、ご家族は「病気にかかっているかもしれない」という意識を持った方が良いかも知れません。たくさん水を飲むのにも関わらずトイレに行く回数が少ない場合など、猫が何かしらの病気を抱えているか、もしくは病気になる前のサインである可能性が高いです。猫の様子に気付かずに生活していると、病状は悪化して徐々に痩せていきます。

【たくさん水を飲むようになる病気】
猫は病気を抱えていると頻繁に水を飲むようになることがあります。
たくさん水を飲む原因には、糖尿病や甲状腺機能亢進症などのホルモンバランスの異常、腎炎や慢性腎不全などの腎臓の異常などがあります。

【水を飲まない猫も病気になりやすい】
猫の水分補給は水だけではありません。食べ物に含まれる水分も体内に取り込んでいます。なので、猫が水をあまり飲まなかったり、食事を残しがちな様子が見られた場合には水分不足から起こる尿路結石等の泌尿器系の病気を抱えている可能性が考えられます。
また、水をあまり取っていないにも関わらず、排尿を繰り返していると猫はいずれ脱水症状を引き起こします。

【メス猫は子宮蓄膿症の可能性も考えられます】
メス猫のお腹の辺りに膨らみを感じるようになったら、子宮蓄膿症を発症している可能性があります。子宮蓄膿症は子宮に細菌が感染し、子宮内に少しずつ膿が溜まっていきます。そのため、メス猫のお腹は大きくなっていきます。症状としては、水をたくさん飲むようになり、トイレに行く回数が増えます。
また、子宮蓄膿症は、腎臓炎や膀胱炎といった炎症を併発する可能性がありますので
ご家族は、メス猫が水を多く飲むようになって、お腹の辺りにふくらみを感じたら動物病院で診察してもらうと良いでしょう。

猫の症状「皮膚をかゆがる・しきり舐めて気にする」

猫の症状「皮膚をかゆがる・しきり舐めて気にする」

 猫は皮膚がかゆい場合、その部分をしきりに舐めたり、噛んだりします。それに伴い毛が抜ける、ブツブツが出来る、皮膚が盛り上がるなどの皮膚炎が起こることがあります。普段以上に猫がかゆがっている様子がみられたら、動物病院で診てもらいましょう。

【考えられる主な原因】
 外部寄生虫症(ノミ、ツメダニ、疥癬虫)
 過敏性皮膚炎
 食物アレルギー性皮膚炎
 免疫性疾患(天疱瘡など)
 皮膚糸状菌症
 ウイルス性疾患

【ノミ、ダニなど外部寄生虫によるかゆみ】
寄生虫が感染することでかゆくなります。外に出ていない猫でも、家族が外からノミを身につけて帰宅することなどにより室内に侵入してくることがあります。また、気温が高くなるとダニが発生しやすくなります。ご家族の方にはノミやダニに対して、予防をしておくことをお勧めします。動物病院で飲み薬を処方してもらうなどして、積極的に予防につとめましょう。

【アレルギーでかゆくなることがあります】
 室内ダニ、蚊やノミ、食物などに反応して過敏症(アレルギー)を起こす場合があります。ダニの虫体そのもの、蚊やノミの唾液成分、食物中の蛋白が原因になって猫は体がかゆくなり、ブツブツができたり、舐めることによって脱毛したりします。ノミは繁殖力が強く、環境にも強いのでとにかく予防することが大切になります。予防薬には、滴下剤タイプの他にも内服薬タイプもあります。

【かゆみと間違えやすい症状】
かゆみはないのに、かゆみがあるような症状を示す場合があります。アレルギー性皮膚炎と見た目では区別がつきません。例えば、膀胱炎や便秘のような内臓疾患やストレスがないか注意深くみる必要があります。

猫の症状「尿が出にくい・尿に異常がある」

猫の症状「尿が出にくい・尿に異常がある」

 猫がいつもと違った様子(主に力んでいる事が多いです)で排尿していたり、苦しそうに排尿する、尿が出る性器の辺りを頻繁に舐める。または、尿の色が変わった(薄い赤色に見える)、尿に血液が混ざっているといった場合は内臓を患っている可能性があります。

【考えられる主な原因】
 尿路結石
 上皮小体の異常
 膀胱炎
 タマネギ中毒
 溶血症
 膀胱の腫瘍

【ミネラル分の過剰摂取は尿路結石になりやすい】
 ドライキャットフードなどの比較的ミネラル分が多い食事を長期的に食べさせていると、猫の膀胱内でミネラル分が結晶化し、結石となって尿道を詰まらせてしまいます(尿路結石)。
オス猫もメス猫も尿路結石になる可能性がありますが、特に重篤な症状となるのはオス猫です。オス猫の尿道はメス猫よりも長い上に直径2mmと非常に細いため、結晶が詰まりやすい体の構造だからです。
排尿が困難になった猫は、少しずつ体内に老廃物が溜まっていき、いずれは尿毒症となります。尿毒症は猫の生死に関わる問題なので、排尿の量が少なすぎると感じたら動物病院で診てもらうことをお薦めします。

【排尿が困難なときほどトイレへ行く回数が増える】
 猫は、排尿が困難になった時ほど「少しずつ排尿しよう」と頻繁にトイレに行くので、ご家族は日頃から排尿の回数をチェックしておくと良いでしょう。
また、トイレの回数が多いのに食欲がない場合も危険信号です。排尿が困難になると強い痛みを感じるため、大半の猫は食欲がなくなります。場合によっては、吐いてしまうこともあります。このような状態の猫を放置したままでいると、正常に腎臓が働かなくなって、いずれは死亡してしまいます。

【普段から猫の様子を見てあげることが大切】
 自分のトイレを覚えている猫であれば、ご家族が排尿の様子を見ることができますが、放し飼いにされている猫だと、排尿する様子を見ることが困難なので、尿に異常があるかどうかを判断することが難しいです。そういった場合には、エサをあまり食べない、普段より元気が無い、といった日頃の様子から判断しましょう。
残念ながら、ご家族では猫の排尿トラブルを解消することはできませんので、排尿トラブルの可能性を感じた時は、できるだけ早く獣医師に診てもらいましょう。

猫の症状「頭を強くふる」

猫の症状「頭を強くふる」

 猫が頻繁に頭をふっている様子が見られたら、耳の中に虫や異物が入っていたり、ケガをしている可能性が考えられます。異物が耳の奥に定着したり、耳ダニや細菌に感染したまま放置していると、いずれ難聴になってしまうこともあります。

【考えられる主な原因】
 耳疥癬(みみかいせん)
 耳の中の異物
 耳のケガ
 外耳炎
 前庭疾患
 脳腫瘍
 脳炎
 頭部のケガ
 栄養の偏り
 中毒

【子猫への感染率の高い病気、耳疥癬(みみかいせん)】
 猫が耳を気にして、後ろ足で引っかいたり、壁などに耳をこすりつけるような仕草をしていたら、耳疥癬である可能性が考えられます。耳疥癬は「ミミヒゼンダニ」というダニ(体長0.3〜0.4mm)が耳の穴に寄生することで起こります。激しい痒みを起こすのが特徴で、子猫への感染率が高いです。

【前庭疾患は平衡感覚を保てなくなる】
 猫の眼球がゆらゆらと定まらない状態であったり、同じところを何度もぐるぐると歩き回ったりしていたら前庭疾患かも知れません。耳の奥にある前庭という、いわゆる平衡感覚等を保つ器官に異常がある可能性が高いです。考えられる原因としては、中耳・内耳炎、脳腫瘍、外傷、中毒などがあります。

【頭を打ったことが原因で取り返しのつかないことに】
動きが素早い猫は交通事故にも遭いやすく、高い場所から落下することも少なくありません。頭を強く打ち、脳を損傷すると死亡リスクが非常に高くなります。また、ケースによっては後遺症が残ってしまう可能性もあります。猫が痙攣を起こしていたり、ふらつきながら動いている姿を見かけたら、早急に動物病院に連れていきましょう。

【脳炎は神経に異常を引き起こす】
 頭を振ることに加えて、歩き方がぎこちない、よろめいて歩く、震える、といった症状が見られたら脳に炎症が起きているかもしれません。脳が炎症を起こす原因は、ウイルスや細菌・寄生虫の感染によるものが多いです。脳が炎症を起こしてしまうと、脳の組織が次第に破壊されていき、やがて神経異常を引き起こします。また、普段は温厚でおとなしい性格だった猫が攻撃的な性格に変わったりすることもあります。脳炎は早いスピードで病状が悪化することもあるので、猫が普段の様子とは明らかにおかしい行動をとったら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

猫の症状「大量に出血する」

猫の症状「大量に出血する」

猫の血液量は体重の約6%と少なく、大量に出血すると死亡の危険性が高まります。そのため、猫が出血している姿を見かけたら、すぐに動物病院に連れていきましょう。

【考えられる主な原因】
 動物同士のケンカ
 発情
 交通事故やガラスなどで傷つく(外傷)
 中毒
 鼻出血
 血液の病気
 ガン
 尿路結石
 膀胱炎
 内臓系の病気など

猫は縄張り意識が強いので、動物とケンカすることも珍しくありません。血がにじむ程度の軽い擦り傷などであれば、動物とのケンカが原因だと考えられます。また肉球に切り傷があった場合は、道端に落ちている鋭利な金属やガラスの破片を踏んだ可能性があります。これらの外傷は見た目に変化があるので分かりやすいですが、外傷もなく出血しているのを確認できた場合は、体内を負傷していると考えられます。
体内を負傷しているケースとしては、自動車に跳ねられて内臓を損傷する、内臓系の病気を患った、中毒、ガンが進行している、などのケースがあります。

【ケンカの傷は悪化する前に治療する】
猫は、縄張りに入ってきた猫とケンカをする事がよくありますが、特にオス猫同士のケンカは激しく、大量に出血するほどの大ケガを負うこともあります。
傷を受けた部位や状態によっては、失明や化膿してしまうことも少なくありません。また、噛まれた傷跡から「猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ)」や「猫白血病ウイルス感染症」に感染する危険性もあります。ケンカの傷だからといって軽視せず、様子がおかしかったら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

【ケガによる大量出血したときの応急処置】
道端に落ちている鋭利な金属やガラスの破片は、猫にとっては危険物でしかありません。猫は柔らかな肉球があることで静かに移動することができますが、肉球は他の皮膚に比べて柔らかいのでケガをしやすい部位です。爪楊枝などが深くまで刺さったり、ガラスの破片などで血管を傷付けると大量に出血してしまいます。
大量出血した際の応急処置として、第一に出血量を抑えることがとても重要なので、清潔な布で出血している場所を圧迫したり、包帯で巻くなどしてあげましょう。

【血液循環器系や呼吸器からの出血は非常に深刻な問題】
心臓や血管などの血液循環系が傷付くと、基本的に呼吸のスピードが速くなり、心音がが弱々しくなります。また、歯茎の色が青紫色に変色したりして、血色が悪くなります。ひどい状態になると体に力が入らなくなって、倒れこんでしまうこともあります。
気管支や肺などの呼吸器官が酷く傷ついてしまった場合には、鼻や口から大量に出血することがあります。こうした場合は非常に危険な状態ですので、緊急治療が必要です。速やかに動物病院へ連れていきましょう。

猫の症状「震え」「痙攣」

猫の症状「震え」「痙攣」

 気温の低下によるシバリング(寒い時や体温が下がった時に筋肉を動かすことで熱を発生させ、体温を保とうとすること)は、生理現象なので問題ありませんが、体の震えが止まらない、痙攣する、引きつけを起こすなどの症状は、非常に重大な病気の可能性があると考えられます。

【考えられる主な原因】
 低体温症
 骨折
 低カルシウム血症
 低血糖症
 腎臓の病気
 脳炎
 肝臓の病気
 尿毒症
 心臓発作
 内臓破裂(交通事故などによるケガ)
 頭部のケガ
 てんかん
 脳、神経の病気
 脳、神経の先天的異常

【体を突っ張らせて痙攣する(てんかん発作)】
 脳や神経系の病気を患うと、突然体を突っ張らせて泡を吹いて倒れたり、意識を失って痙攣を起こします(てんかん発作)。発作は通常で数十秒、長くても2〜3数分で終わりますが、5分以上続くと危険です。
もし、猫がてんかん発作になったら、ご家族は猫を急に動かさずに様子をみながら、猫が呼吸しやすい姿勢にしてあげて、体を毛布などで優しく包んでください。発作が治まると猫はいつもと同じ状態に戻りますが、一時的にふらふらすることもあります。発作が治まったからといって、てんかん発作の原因が解消されたわけではありませんので、速やかに獣医師の診察を受けましょう。

【震えの前の症状に気を付ける】
猫が、てんかんや痙攣といった症状を起こすのはなにも突然の出来事ではありません。必ずといって言いほど症状の前には、前兆となる行動を起こしています。例えば、普段以上に歯軋りをしていたり、口をパクパクと動かしていたり、泡をふいているといった行動は異常です。また、失禁していたり、頻繁に手足の関節を曲げる仕草をすることもあります。

【痙攣やひきつけの原因は脳や神経の異常】
脳や神経系に異常が発生していると、猫は痙攣やひきつけを起こす可能性が高くなります。猫が突然体を張っていたり、うずくまって動かなくなるなどの様子が見られると、心臓発作やてんかん、中枢神経に異常を起こしている可能性があります。他にも、普段より水を多く飲んでいたり、トイレに行く回数が増えていると低カルシウム血症、低血糖症、腎臓病、肝臓病などの疑いがあります。
いずれにしても、てんかん、ひきつけ、痙攣は体の内部に大きな異常があると考えられます。そのため、ご家族にできる対処というのも限られています。痙攣やひきつけ等が起きたら、一時的に安静にして、できるだけ速やかに動物病院に連れていき、獣医師に診断してもらいましょう。

猫の症状「吐く」「はげしく吐く」

猫の症状「吐く」「はげしく吐く」

猫はときどき吐きます。たとえば、体を舐めて手入れをした時には、どうしても毛を飲み込んでしまうので、ときどき胃の中にできた毛玉を吐き出します。また、雑草を食べてから吐くことで、胃の中を清潔にしていることもあります。吐いた後にケロッとしていれば特に問題ありませんが、よだれや胃液が出ているような場合は、胃や腸がひどい炎症を起こしているかも知れません。
毎日、猫の様子を見ているご家族でも、生理的な吐き気と病的な吐き気を見分けることが難しいと思います。猫が吐き気を催していて「おかしいな」と思ったら、動物病院に診てもらったほうが良いです。また、嘔吐や吐き気を催していながら、じっとして動かないようなら重篤な症状かもしれませんので、速やかに動物病院へ連れて行きましょう。

【考えられる主な原因】
 毛球症
 食べ過ぎ
 内部寄生虫
 猫伝染性腸炎
 細菌/ウイルス感染症
 尿毒症
 異物を飲み込む
 リンパ腫
 消化器の病気
 甲状腺機能亢進症
 胆管肝炎
 そのほか内臓の病気

さらに、食べ物を一気に食べたり、ネズミや小鳥などの小動物を捕えて毛や羽ごと食べた時などに、食道に入ってしまったものを吐き出すこともあります。これらの理由で吐くことは生理現象なので、吐いた後にケロっとしていることが多いです。こういったケースであれば、あまり心配するような事はないでしょう。しかし、これら以外の理由で吐き、同時に好きな食べ物に対しても食欲を示さない場合には、何らかの異常が起こっていると考えてよいでしょう。

【よだれや胃液も出ている様子なら】
特に吐く(よだれ・胃液など出る)だけでなく、気持ち悪そうにしている場合には、尿毒症、腸重積、胃や腸がひどい炎症を起こしているかも知れません。これらに加えて下痢も起こしているなら、食中毒などの可能性があります。猫が吐く前に苦しそうな鳴き声やうめき声を上げているなら、非常に強い痛みを伴っていると考えられます。

【嘔吐と下痢の場合は猫伝染性腸炎の可能性もある】
もし猫が激しく嘔吐し、下痢もしているなら猫伝染性腸炎(猫汎白血球減少症)かもしれません。これはウイルス性の伝染病で、感染して2〜10日で発症し、半数以上が死亡するといわれています。メス猫が妊娠中にこのウイルスに感染するとお腹の中の胎児にも感染します。感染すると、子猫は体内で死亡することもあり、たとえ生まれてきても重い障害を持つリスクが高くなります。
もし、複数の猫を飼っている方で、ある猫が猫伝染性腸炎(猫汎白血球減少症)に感染した場合は、ワクチンを接種させて2週間以上は他の猫に接触させないようにしないといけません。猫伝染性腸炎(猫汎白血球減少症)の予防には、ワクチン接種が効果的なので、定期的に動物病院で予防処置することをお薦めします。

猫の症状「便秘になる」「排便の時にりきむ」

猫の症状「便秘になる」「排便の時にりきむ」

老齢の猫は腸の運動能力が低下しているため、しばしば便秘をすることがあります。軽度な便秘であれば、少量のミネラルオイルを飲ませることで便通が促進され、解消することもあります。ミネラルオイルは、ツナの缶詰に入っているフィッシュオイルなどに混ぜて与えると食べやすくなります。ミネラルオイルを加えた食事を2〜3日続けると排便しやすくなりますが、ミネラルオイルの量が多すぎたり、長期的に摂り続けると、今度は下痢の原因やビタミンの吸収率が下がってしまうので、ミネラルオイルの量には注意しましょう。

【考えられる主な原因】
 大腸炎
 巨大結腸症
 腸閉塞
 腸重積(ちょうじゅうせき)
 毛球症
 上皮小体の異常
 回虫症
 異物を飲みこんだ

【便は健康のバロメーター】
猫は、絶えず全身をなめて毛づくろいをするので、毛が抜けやすくなっていると大量の毛を飲み込むことになり、それが原因で、ひどい便秘になることがあります。ご家族が普段からブラッシングで手入れをしてあげると、毛玉による便秘の発生を抑えることができます。
便は健康状態の目安になるので、ご家族は日頃から猫の便の状態を知っておくことが必要です。また、排便しようとしている様子をみて安心せずに、実際に便が出たかどうかを確認することが大切です。

【便秘や力み、便に異常が見られたら】
まだ若くて普段から活発な猫が排便しようとして、苦しそうにしていたり、大きく力んでいたら、重症の便秘かもしれません。もし、固くて黒い便が出るようなら病的な便秘であり、やわらかい粘液質の便に血液が混ざっているようなことがあれば、大腸炎の疑いがあります。
室内で排便するようにしつけられた猫でなければ、ご家族でも排便するところを見ることは難しいと思います。しかし、そういった猫が苦しそうにしゃがみこんで排便しようとしたり、急に粘液の混ざった便をしてしまったら、便秘か重篤な下痢かもしれません。おそらく、本来はどこかで排便したかったのだけど、我慢できなかったと考えられます。
重症の便秘や激しい大腸炎は、わずかの時間差で生死の分かれ目となることあります。このような症状をみつけたら、すぐに動物病院に診てもらった方が良いでしょう。

【便秘は食事、運動で予防する】
便秘の予防は、人間と同様に「食事」と「運動」から改善できます。
食事であれば、食物繊維の多い食べ物(イモ類・カボチャなど)や療病食がオススメです。一度蒸かして(ラップした後、レンジで加熱したものでも構いません)冷ましたサツマイモを細かく切ったものをキャットフードに混ぜて食べさせたりしても良いでしょう。
また、高齢の猫は一日中寝転がっていることが多いので、腸の働きが落ち込んでいます。便秘改善には、適度な運動が有効なので、ご家族は猫の遊び相手になってあげて体を動かしてあげると良いでしょう。