上手な「おすわり」の教え方

上手な「おすわり」の教え方

「おすわり」は子犬さんを従わせるためのものではなく、コミュニケーションを深めるため、お互いの共通言語を増やすためのものです。
散歩やお出かけの際に「おすわり」や「まて」が出来ると、道路に飛び出さないようになるので、未然に事故を防ぐことができます。
さらに、興奮している時に冷静さを取り戻させる時にも役立ちます。
今回は上手な「おすわり」の教え方をご紹介します。

【おすわりの方法は3種類あります】
・誘導法(ルアートレーニング法、身体的誘導法)
・ルアートレーニング法
ルアートレーニング法はご褒美を使いながら、させたい行動に導く方法です。
「おすわり」をさせたい場合は、ご褒美を子犬さんの鼻先に近づけてから、頭の上の方に持っていきます。
そうすることによって子犬さんは自然とお尻が下がり「おすわり」のポーズになります。
もし子犬さんが「おすわり」のポーズをとれた時はご褒美を与えましょう。
繰り返し教えることで、このポーズをすればご褒美をもらえるということが分かり、次第に「おすわり」を覚えていきます。
ルアートレーニング法は、比較的失敗が少ない手段です。

・身体的誘導法
身体的誘導法は子犬さんのお尻を押したり、首を持ち上げたりして「おすわり」のポーズをとらせる方法です。
この方法は、体を触られることが大好きなタイプの子犬さんに向いています。
体に触られる事に慣れていない子や嫌がる子、臆病な子犬さんには向いていません。
無理矢理練習すると、ますます体を触れられることが嫌いになってしまうこともあります。

・キャッチング
キャッチングとは、子犬さんが自ら目的の行動をするまでひたすら待ち、目的の行動ができた時に褒めるという教え方です。
「おすわり」を教える場合、子犬さんが自ら「おすわり」をするまで何も言わず、ひたすら待ちます。
そして「おすわり」をした瞬間に褒めて、ご褒美を与えます。
この方法は、褒めるタイミングが大切になります。
子犬さんが目的の行動をした瞬間に褒めなければ何で褒められたのか勘違いするので、おすわりが出来た瞬間に褒めてご褒美をあげましょう。

【焦って強要させると子犬さんは怖がる】
犬種や個性があるため、物事を覚えるのに遅い早いがあるかもしれませんが、暖かく見守っていれば子犬さんは必ず「おすわり」を覚えてくれます。
「おすわり」が出来るかどうかよりも、「おすわり」というゴールを目指して、一緒に目指して仲良くなるつもりで、取り組んでいくことが大切です。

子犬さんの上手な褒め方

子犬さんの上手な褒め方

私たちは声をかけながら撫でたり、おやつをあげたりと様々な方法で子犬さんを褒めますが、子犬さんに伝わらない事もあります。
せっかく褒めたのに伝わらないのは勿体ないですよね。
今回は子犬さんの上手な褒め方をご紹介します。

【褒められたら子犬さんは態度にでます】
子犬さんは褒められたら必ず嬉しくなります。
尻尾を振り「嬉しくてしょうがない」という表情をした時は「自分は褒められた」と認識しています。
褒める時は普段よりもテンションを高くして接しましょう。
また、抱っこや撫でる以外にも子犬さんの喜ぶことをしてあげましょう。

【「褒める」ということは「ご褒美を与える」こと】
褒めるとは、正しくご褒美を与えることです。
「ご褒美」というと、おやつやごはんを与えることだと思っているかもしれません。
しかし、必ずしも「ご褒美=食べ物」ではありません。
子犬さんが喜ぶご褒美は、食べ物以外にも沢山あります。

・おもちゃ
子犬さんはおもちゃで遊ぶのが大好きです。
音のでるボールや引っ張りっこをするなどして一緒に遊んであげる事もご褒美の一つになります。

・ フード
普段食べているドッグフードよりも、おやつ用のチーズやジャーキーが好ましいです。
「子犬さんが太るかもしれない」と心配な方は、朝と夜のごはんの量を調整すれば問題ありません。

・ご家族とのスキンシップ
言葉をかけたり、撫でたりすることもご褒美になります。
特に普段あまり遊んであげられない環境にある子犬さんには効果的です。

そのほか子犬さんが喜ぶことに――
・散歩
・抱っこ
・部屋を自由に走りまわる
・好きなだけ臭いを嗅ぐ
・ガムをもらう
・飼い主さん以外の人と触れ合う
・飼い主さんに注目してもらう
――などがあります。

【言葉で褒めることも大切】
何も声をかけずにご褒美を与えるだけでは、子犬さんも頑張り甲斐が無くなります。
大事なことは「褒め言葉が最初」ということです。
言葉は「おりこう、いい子」など、どんな言葉でも構いません。
最初は言葉で褒めて、その後にご褒美をプレゼントしましょう。

・褒め言葉が「いいこと」だと分からせる
子犬さんは、はじめから「おりこう」「いい子」という言葉が褒め言葉とは知りません。
褒め言葉の意味を理解するまでは、意識して、「褒め言葉=良い事が起きる」様にしてあげないといけません。

・家族の表情も大切
子犬さんは視覚でコミュニケーションをとる動物なので、飼い主さんの動作、表情、声のトーンなどで状況を察します。
子犬さんを褒める時は、にこやかに、楽しそうな声で褒めてあげることが大切です。

【ご褒美を使い分ける】
子犬さんが喜ぶご褒美をランキング(順位付け)して、状況によって使い分けると効果的です。
たまに「いつもならご褒美のボーロを喜んで食べるのに、動物病院では見向きもしない」ということがあるかもしれません。
それは、子犬さんにとって動物病院がストレスとなって緊張して食べられなくなっているためです。
しかし、こんな時こそトップランクのご褒美を与えてみましょう。
ストレスがかかったときのご褒美は勇気の元になりますので、はじめての場所や苦手なもの、初めて何かを教える場合などは子犬さんの一番の大好物をあげ、勇気を出すお手伝いをしてあげましょう。

【上手な褒め方は子犬さんの理解も早くなる】
状況によってご褒美や褒め方を使い分けると、子犬さんの理解も早くなります。
子犬さんの好きなものを知って、どんな場面でどんなご褒美に興味を示すかをよく把握しておくことが大切です。

褒めて育てるトイレの教え方

褒めて育てるトイレの教え方

本来、犬は1ヶ所で排泄をする習慣がありません。
そのため、家に来たばかりの子犬さんがトイレを失敗するのは当たり前の事です。
それに子犬さんは、トイレ以外で排泄をすることを悪いことだと知りません。
叱られても怖がるだけで、何で叱られているのか分からないのです。
トイレの教え方が悪いと「排泄をすること自体が悪いことだ」と思い込んでしまい、誰も見ていないところで排泄をする様になってしまうかもしれません。
そうならないためにも「トイレで排泄をすると良いことがある」と思ってもらうことが大切です。

今回はトイレの教え方についてご紹介します。

【失敗を予防する環境を作る】
子犬さんにトイレを覚えてもらうためには、まずは失敗させない環境作りが大切です。
そのためには、お部屋のセッテイングが大事なポイントとなります。

・日中も子犬さんと一緒に過ごせる場合
日中も子犬さんと過ごせる方は、サークルの中にトイレと寝床用のベッドを入れておいても構いません。
日中は、出来るだけサークルから子犬さんを出して遊んであげましょう。

・子犬さんの留守番時間が長い場合
 日中、子犬さんと過ごせない方は、出来るだけ広いスペースを子犬さんに与えてあげましょう。
留守番をお願いする時は、サークル内に寝床用のケージやベッド、トイレの他に水やオモチャを用意します。
最初はサークルの全面にトイレシーツを敷き詰め、どこで排泄しても失敗にならないようにしておきましょう。
この状態で何度か留守番をさせてみると排泄の場所が2~3ヶ所に決まってくるので、その場所のペットシーツだけを残して他のペットシーツは剥がします。
これを繰り返し行い、最終的にトイレトレーだけで排泄ができるようにしましょう。

【サインを理解して正しい行動へ導く】
子犬さんを正しい行動(上手なトイレ)に導くためには、ご家族が排泄のサインを知っておく必要があります。

・排泄しやすいタイミング
排泄しやすいタイミングは食後や水を飲んだ後、遊びや運動の後、興奮して動き回った後、寝起きなどです。
また、生後2か月くらいの小さな子犬さんは、何もしていなくても15分おきにオシッコをすることがあります。

・排泄のサイン
排泄のサインは、主に「その場でグルグル回る」「地面の臭いを嗅ぐ」といった行動です。
こうしたサインがみられた時はトイレに移動してあげましょう。
トイレサークルの上から抱っこして入れると、自分からトイレに入り難くなってしまいますので、トイレに移動する時はトイレサークルの扉から入れてあげましょう。

・排泄するまで待つ
ここで、なかなか排泄しないからといって急かしてしまうと子犬さんも落ち着かなくて逆に排泄しなくなってしまいます。
優しい言葉をかけ、排泄するまで見守りましょう。

【正しく行動できた時には褒める】
子犬さんがトイレを成功した時には、ご褒美を与えましょう。
ご褒美の方法は3つあります。
・声に出して褒める
子犬さんがトイレに成功したら、その場で「良く出来たね」「偉い」などの褒め言葉と共に撫でてあげましょう。

・フードを与える
 褒め言葉をかけたあと、3秒以内にフードを与えましょう。

・一緒に遊ぶ
子犬さんにとって最大のご褒美は、ご家族と一緒に部屋で遊ぶ事です。

【褒める時のポイント】
・タイミングを逃さず褒めましょう
子犬さんを褒める時は、3秒以内に褒めてあげましょう。
間が空いてしまうと、どの行動が褒められたのか分からなくなってしまうからです。
ありがちなケースとしては、褒めるためにキッチン等にご褒美を取りに行くパターンです。
子犬さんにとっては、少しの時間でさえも「どの行動が褒められたのか」分かりにくくなる原因となります。
近くにご褒美がなかったら声で褒めてあげたり撫でてあげましょう。
ご褒美はトイレの近くにも用意しておくと、スムーズに褒めてあげることが出来ます。

【3原則を徹底することで子犬さんも楽しくトイレを覚えられる】
トイレはトレーニングを繰り返していくことで覚えていきます。
子犬さんは自分にとって得だと思うことは繰り返し行動をするので、褒めて教えてあげることで楽しく覚えることができるでしょう。

子犬さんの甘噛み

子犬さんの甘噛み

甘噛みを放っておくと、成犬になってから本噛みにエスカレートしてしまう場合があります。
また、自分の伝えたいことを“咬む”という行為によって主張するようになりかねないので、子犬さんの時期に「人の体を噛んでも良いことがない」と教えてあげましょう。
ご家族や周りの方とのトラブルを回避するためにも、子犬さんの時期から甘噛みに対処する事はとても大切です。
今回は甘噛の理由や対処法についてご紹介します。

【子犬が甘噛する理由】
・噛む遊びを通して噛み加減を知るため
人間でいうと、プロレスごっこを通じて「どれ位の強さだと痛がるのか」といった力加減を学ぶためです。

・本能的に興味がある
子犬さんは動く物なら何にでも興味を示し、つい噛んでしまいます。
また「自分で獲物を捕えないと生きていけない」という潜在本能によるものです。

・乳歯から永久歯への抜け替わり時期
人間の子供と同じように、歯が抜け替わる時期は抜けそうな歯がムズムズして気になるようです。
乳歯が抜け落ちはじめるのは、だいたい生後4ヶ月頃です。

【子犬さんが甘噛みをしてきたときの対処法】
言葉で「ダメ」「いけない」と言っても、子犬さんは理解できません。
子犬さんに分かりやすく教えるためには“知らんぷり”が一番効果的です。

 “知らんぷり”の方法は、噛まれたら子犬さんがビックリする位の声で「痛い!」と言ってすぐに子犬さんと遊ぶのを中断します。
そして、子犬さんを残して部屋を出ます。
10秒~30秒ほど経過してから部屋に戻り、遊びを再開しましょう。
これを続けていくことで「人間の体を噛んだら、皆居なくなる。
遊びが終わってしまう。
大好きな飼い主さんがいなくなってしまう」と子犬さんが理解し、次第に甘噛みを卒業していくでしょう。

【甘噛みを誘発しない過ごし方】
・興奮するような遊びや動きを控える
激しい動きや大きな動きをする遊びは、子犬さんが興奮しやすくなります。興奮するとついつい噛み付いてしまいます。

・子犬さん同士で遊ぶ機会を与える
実は、子犬さん同士であれば「噛みながら遊ぶ」という事は楽しくてしょうがないことなのです。
甘噛みが激しい子は子犬さん同士で遊ぶ機会を頻繁に与えてあげれば甘噛みはなくなっていきます。

・日頃からたくさん遊んであげる
発散不足だとストレスがたまり、甘咬みが増えてしまいがちです。
子犬さんは疲れれば、すぐ寝てしまいますので、一緒に遊んであげる時間を作り、いっぱい遊んであげましょう。

犬種の特長を知り環境を最適化する

犬種の特長を知り環境を最適化する

犬種の特長を知ることは、子犬さんの発育に大きく役立ちます。
「どんな性格で何が得意か」「かかりやすい病気はなにか」などを知っておくことで、より健やかな生活を過ごすことができます。
今回は様々な犬種の特長をご紹介いたします。

【愛玩犬~プードル、チワワ、マルチーズ、シーズ、パピヨン、ポメラニアンなど】
愛玩犬は「吠える」ことを目的に作られたため、物音に反応してよく吠えます。
インターホンが鳴る度に吠えてしまう子犬さんには、インターホンが鳴った瞬間に美味しいものを与えましょう。
子犬さんの頃から繰り返し行うことで「インターホンが鳴ったら美味しいものが貰える」と理解し、ギャンギャン吠えるという問題を防ぐことができます。

【獣猟犬(セントハウンド)~ダックス、ビーグルなど】
獣猟犬は臭いを辿って獣を取るために作られた犬種です。
この犬種の特長は、土壌や草むらの土が耳に入らないための「垂れた耳」と獲物がいることを知らせる「太くて大きな声」です。
獣猟犬は鼻を使うことが大好きなので、おやつを使った「宝探しごっこ」などで遊んであげましょう。

【鳥猟犬~レトリバー、セッター、ポインター、スパニエルなど】
鳥猟犬は人間の狩りの手伝いをしてきた為に協調性があります。
ハンターが撃ち落した鳥などの獲物を持ってくる仕事をしていたので、他の犬種よりも何かを「くわえたい」という欲求が非常に強い傾向にあります。
そのため、おもちゃを上手に使って「くわえて良いもの」「くわえたものを離す」という行動を教えてあげましょう。

【日本犬~柴犬、甲斐犬、秋田犬、紀州犬など】
日本犬は、飼い主1人に対して1頭のペアで山に入って猟をしていたワンオーナータイプの犬でした。
自立心が高く、チームを組んで猟をする犬とは違って多才な能力を持っています。
その反面、他の人を受け入れ難い部分もあり、知らない人に体を触られることが苦手な傾向にあります。
子犬さんの頃からスキンシップをしていくことで、人に慣れていくので積極的に触れてあげましょう。

【牧畜犬~コーギー、ボーダーコリー、シェルティ、シェパード】
牧畜犬は、吠えたり目で睨みつけて羊を移動させるお仕事をしています。この犬種は頭が良く体力もあり、運動欲求が高いのが特長です。しかし、バイクや自転車などを追いかけようと過剰に吠えたりする事もあります。子犬の頃から追いかけて遊ぶおもちゃ(ロープ、ボール)を与えて落ち着くことを教えてあげましょう。

【犬種を知り個性を知ることでより良い発育環境が生まれる】
子犬さんの犬種を理解し、その子の個性を認めてあげることが一緒に暮らす上では大切です。また犬種ごとにかかりやすい病気があるため、獣医師に注意点などを聞いておくとよいでしょう。

社会化の重要性

社会化の重要性

社会化とは、子犬さんが私達の社会にある様々なもの(人、犬、他の動物、感触、音など)に触れることで周囲の環境に慣れ、私達の社会を受け入れる範囲を広げていく(社会性を身につける)ことです。
今回は、子犬さんの社会化の重要性についてご紹介します。

【社会化のメリット】
・子犬さんの問題行動を予防する。
・ストレスを感じる機会を減らし健康で長生きできる。
・お出かけする場所やお友達が増え、楽しいと感じる事が増える。

 子犬さんに社会性が身についていないと「散歩嫌い」「無駄吠え」「人や動物が怖くなってしまう」などの様々な問題行動が出てきてしまうので、社会化をすることによりその問題を事前に予防することができます。

【社会化は一緒に暮らすルールを教える】
 私達の世界で生活する犬は、人間のルールに合わせて生きていかなければ、「困った子だわ」と言われてしまいます。
例えば、犬は生まれつきトイレトレーで用を足すことを知りません。
それが当たり前です。
しかし、人間の世界では、きちんと決められた場所でトイレをしなければいけません。

 子犬さんが幸せで周囲の人も楽しい暮らしを送るためには、子犬さんの時期に人と暮らすためのルールを教えてあげる必要があります。
感染症対策として体にワクチンが必要なように、心にも人間社会に慣れていくためのワクチンが必要です。
社会化とは「行動と心のワクチン」と言えるでしょう。

「社会化のポイントと注意点」
・無理強いはしない
何かに慣れてほしくても、子犬さんが震えていたり、丸まっていたり(身を縮めている)していたら、一旦、様子をみましょう。
落ち着いてきたらご褒美を与えるなどして、少しずつ慣れさせてあげるのがポイントです。

・体験は連鎖することを覚えておきましょう
 たとえば、診察台の上でご褒美をもらうなど嬉しいことが起きたとします。
すると子犬さんは「診察台の上に行けば楽しいことが起きるかもしれない」と考えるようになります。
逆に、一度嫌なことを体験すると、同じ状況になった時「また嫌な事があるかもしれない」と考えるようになります。
このように子犬さんは一度好きになったものはもっと好きに、嫌いなものはさらに嫌いになっていく傾向があるので、できるだけ楽しい体験を重ねて社会が楽しいことを教えてあげましょう。

・はじめての体験にはご褒美で印象アップ
初めての場所や体験(散歩、病院、注射など)には、ご褒美を持って出かけましょう。
病院であれば、病院に着いたらご褒美を与え、受付のスタッフや先生からもご褒美を与えてもらったりすると「病院に来るといいことがある」と覚えます。
そうして子犬さんに良い印象を与えていく事で病院に行くことが楽しくなります。
 
【たくさん触れ合うほど信頼関係が深まる】
子犬さんが様々な事に慣れていくためには、子犬さんと触れ合う時間を大切にすることが大切です。
時間をかけた分だけ、信頼関係は深まります。
少しずつ、焦らずに子犬さんの個性を考えて社会性を身につけていきましょう。

抱っこ散歩と社会化期

抱っこ散歩と社会化期

一般的に子犬さんはワクチンプログラムがすべて終了して、約2週間後にお散歩デビューとなります。
初めてのお散歩は、飼い主さんも子犬さんもウキウキでドキドキです。
そして、実はこのワクチン接種の時期と子犬さんの社会化の時期は重なっているのです。

【社会化期とは】
子犬さんの社会化とは、今後生きていく上で経験するであろう状況をはじめ、人や動物、感触、音などに慣れさせることによって、感受性を豊かにし、受け入れる範囲を広げることです。

 子犬さんの社会化期は、生後3~16週齢位であると言われています。
しかし、その時期を過ぎると社会化が出来ないという訳ではありません。
社会化期は、あくまでも物事を吸収しやすい時期、人の社会に慣らすのに適した時期であるということです。

子犬さんが社会化をすると、様々な出来事を平常心で受け止めることが出来るようになります。
社会化の時期に感染症を恐れて家の中に閉じこめておくと、人見知りならぬ“社会見知り”となり「車が怖い」「ご家族以外の人間が怖い」「他の犬が怖い」と、散歩が出来ない子になってしまう可能性もあります。

【抱っこ散歩は社会化にオススメ】
社会化の時期にオススメしているのが「抱っこ散歩」です。
抱っこ散歩は、社会化と共に感染症を防ぐことができます。
よく子犬さんを外に出すこと自体が感染症の原因だと考えがちですが、そうではありません。

・感染症になりやすい行動としては――
・地面に降ろして子犬さんを歩かせる。

・他の犬(動物)の排泄物に子犬さんが触ってしまう。

・他の犬とスキンシップをとってしまう―――が挙げられます。

 キャリーやバッグに子犬さんを入れて、外の空気を感じさせながら、いろんな音などに慣れさせてあげましょう。
近所の人などからおやつをもらうことで人に慣れさせることもできます。
 抱っこ散歩は2~3分でもいいので、出来るだけ様々な場所・時間帯で行い、周囲の音、人、動物に慣れさせてあげて、子犬さんに色んな経験をさせてあげましょう。

【怖がっている時は連れ出さない】
まだ、外の世界が怖くてブルブル震えているようでしたら、無理矢理に子犬さんを連れ回してはいけません。
そのような場合は、窓の近くやベランダに連れて行くなり、外の世界を見せてあげるなどして、外の世界に慣れさせてあげましょう。
慣れさせるつもりで無理に嫌がる経験をさせてしまうと、それがトラウマになってしまい、散歩自体が嫌いになったり、人や動物に対して苦手意識を持ってしまうことがあります。
そうならないように、子犬さんの様子をよく観察しつつ、焦らずゆっくりと、さまざまなものに触れさせてあげましょう。
子犬さんが平常心でいられたらご褒美を与えるもの良いですよ。

信頼関係を深める遊び方

信頼関係を深める遊び方

子犬さんとの信頼関係を深めるためには、一緒に遊ぶのが一番です。
家族と子犬さんが一緒に遊ぶことで信頼関係がぐっと深まる上に、子犬さんの健康維持やストレス解消にも繋がります。
今回は子犬さんとの信頼関係を深める遊び方についてお話します 。

【おもちゃを使い分けて遊びましょう】
オモチャには大きく分けて2通りの種類があります。

・子犬さんにかじらせて遊ぶおもちゃ
子犬さんにかじらせるおもちゃは「コング」がおすすめです。
コングは中が空洞になっており、その中におやつやごはんを詰め込んで使います。

コング
<画像:コング>

子犬さんはコングを転がしながらごはんを出そうとして遊び、繰り返しコングで遊んでいく内に子犬さんはコングが大好きになっていきます。

また、コングは留守番の時にも大活躍します。
コングを使った食事は、普通に食事するよりも頭も体力も使うので、子犬さんはコングからごはんを食べたあとは眠くなってしまいます。
その結果、子犬さんは留守番中に「遊ぶ」「運動」「食事」「眠る」と、退屈せずに過ごすことができます。

・家族と一緒に遊ぶおもちゃ
家族と一緒に遊ぶおもちゃには、音が鳴るぬいぐるみ、ボールなどがあります。
よく「おもちゃを与えても遊ばない」と悩む方がいますが、それは子犬さんが遊び方を知らないためです。
このタイプのおもちゃは一緒に遊ぶタイプの物なので、へびみたいに床に這うようにゆらゆら左右に振って遊んであげましょう。
また、こういったタイプのおもちゃで遊ぶ時は、興奮している時や吠えている時は控えましょう。
吠えている時に遊ぶと「吠えれば遊んでもらえる」と認識してしまい、遊んで欲しい時に吠えるようになってしまうからです。
必ず「おすわり」「ふせ」など合図を出して従ってから遊ぶようにしましょう。

【おもちゃには紐をつけましょう】
遊んでいる時の子犬さんは興奮して、手とおもちゃの区別がつかなくて、人の手も咬んでしまうことがあります。
手とおもちゃの区別がつくように30~50センチの紐を付けて、左右に振って遊んであげましょう。
紐をつけることで怪我の予防にもなります。
上下に振って遊ぶと、歯が傷ついてしまったり、ジャンプして関節を傷めてしまう恐れがあるので、上には持ち上げないように気をつけましょう。

【くわえているものを離すことを教えましょう】
 「くわえているものを離す」というのは難しいことではありません。
おもちゃに紐をつけて左右に振って遊びながら、紐を少しずつ短くしていき動きを止めます。
動きを止めたところで、子犬さんが口を開けておもちゃを離したら褒めて、また遊んであげましょう。

これを繰り返し行うと、「ちょうだい」で紐を放してくれ、興奮していた子犬さんを
飼い主さんの力で落ち着かせることもできますし、くわえているものを離すことを教える
ことができます。

【遊ぶことでコミュニケーションを深める】
一緒に遊んであげることで、子犬さんの人や家族に対する「好き」という気持ちは少しずつ大きくなってきます。
また、遊びを通じて社会化(しつけ)できるようになっていきますので、どんどん遊びを通じて子犬さんとのコミュニケーションを深めていきましょう。

ごはんとお水に一工夫

ごはんとお水に一工夫

 子犬さんの健やかな生活は食事に大きく左右されます。

今回は食事ついてご紹介します。

子犬さんにごはんを食器からあげると、食欲旺盛な子は1分もしないであっという間に
食べ終えてしまいませんか?とても早いですよね?
本来であれば、1日の約8割は獲物を探したり、追いかけているのが昔のワンちゃんの姿でした。
ですが、現代ですとごはんをすぐ食べ終えてしまうと、狩りもしない子犬さんたちは、体力があり余っているので、その分いたずらや甘咬みが多くなってきてしまいます。

いたずらや甘咬みをなくすためには、ごはんのあげ方にも一工夫することが大事です。

【ごはんのあげ方】
・手から少しずつ与える
人の手からごはんを与えると、子犬さんは「人の手はおいしいものをくれる」「楽しいものをくれる」と認識し、人の手というのは優しくて安全なんだと思い、大好きになっていきます。

同時に咬んではいけない手だと教えることもできます。

・おもちゃを使って与える
おもちゃを使ってごはんをあげる場合は、コング(下図)を使います。
コングは中が空洞になっており、その中におやつやごはんを詰め込んで使います。

コング
<画像:コング>

 子犬さんはコングの中にあるごはんを取ろうとコロコロ転がしながら、一生懸命頑張ります。
コングから食べると、集中力を養うことができますし、一人で遊ぶこともでき、頭も使うので適度に疲れます。
退屈なお留守番時、構ってあげられないときにあげれば子犬さんも大喜びです!いろんなことに使えるのが魅力的なのでオススメです。

【ごはんの量は幅を持たせる】
ごはんの量を毎日計って与えることも大切ですが、時にはさじ加減も大切です。
「今日はおやつを沢山あげたから、その分ごはんを減らそう」「今日は沢山運動したから、ごはんを少し増やそう」など、その日の子犬さんの様子を見てごはんを与えましょう。

ごはんは、必ずしも「一定の量」「決まった時間」に与えるのではなく、少し“ゆとり”を持たせてあげると、ごはん欲しさに吠えることもなくなります。

【お水は「給水ボトル」を補助にする】
子犬さんも運動した後はお水をいっぱい飲みたくなります。
給水ボトルでは水が数滴(少量)ずつしか出ないため、ゴクゴクと水を飲むことができません。
そうなると水分欲しさに湿った(水が落ちた)床を舐めたり、おしっこをなめることもあります。
給水ボトルはあくまでも補助として使い、基本的にはいつでも新鮮なお水をたっぷり飲めるように器で用意しましょう。

【子犬さんの時期は多くの栄養が必要】
子犬さんはおよそ生後1年まで成長し続けます。
子犬さんは成長速度が早く、成犬の2倍の栄養分が必要です。
子犬さんのうちは胃が小さいので、一度に多くのごはんを
あげてしまうとお腹を壊してしまいがちです。

2か月~4か月までは1日4~5回にごはんはわけてあげ、5か月くらいから1日3~2回にわけてあげるのがベストです。
月齢や成長、体調に合わせてごはんを増やしたり、調整してあげましょう。