猫の症状「脱毛症」
脱毛症とは、大量に毛が抜けたりちぎれたりすることで、皮膚表面の毛がまばらにみえる現象です。感染により毛がもろくなることや、かゆみなどにより自ら毛をひきちぎったりすること、または毛が根本から抜けてしまった後に新しい毛が再生しないと、このようなことが起こります。大量に毛が抜けたとしても、皮膚の表面に毛が十分に残っていれば病的な状態ではありません。
【考えられる主な原因】
感染症(皮膚糸状菌症)
内臓悪性腫瘍
ホルモン異常
かゆみ動作による裂毛
【皮膚糸状菌症による脱毛】
カビの一種が毛に感染することにより、毛がもろくなりちぎれてしまいます。人獣共通感染症で放っておくと、人や犬など他の動物にも感染することがあります。
【かゆみ動作による裂毛】
かゆみにより皮膚をひっかいたり、舐めたりすることで、毛がちぎれることがあります。猫の舌はザラザラしているために、舐めると毛がちぎれやすいのです。
【内臓悪性腫瘍・ホルモン異常による脱毛】
胸腺腫瘍や膵臓ガン、または副腎皮質機能亢進症などにより、毛が根本から抜けることがあります。
どの場合も原因を特定するのは簡単ではありません。動物病院で皮膚の検査や内科的な精査をすることで、原因を追求する必要があります。